外資系コンサルタントが愛用する PowerPoint ショートカット30選
コンサルティングファームの中の人や元コンサルの人と一緒に働いたことのある方はもしかしたらご存知かもしれませんが、コンサルタントは Excel や PowerPoint 操作時にほとんどマウスを使いません!
資料作成時にマウスを駆使している人がいたら軽蔑の眼差しで見られてしまうような環境です。僕もこれまで新人に何度「そのショートカット研修で学ばなかったの?」と嫌味を言ってきたことか・・・
でもなんでそこまでショートカットにこだわるの?
単純に、そちらの方が効率が良いからです。こだわっているのはショートカットを使うことではなく、生産性。
ではどう効率が良いのか、具体的には以下の3つのポイントに分解してみました。
思考に充てる時間を増やことができる
まずはメインの理由、考える時間を増やことが挙げられます。
Excel や PowerPoint の加工は完全に付加価値の低い「作業」の時間です。深夜まで働くコンサルタントといえども時間は有限ですので、できるだけ作業時間は減らしたい。作業時間を減らして付加価値の高い「考える時間」を増やしたい、ということで、ショートカットをフル活用します。
レビュー時の質を高めることができる
これも意外に大事なこと。レビューはコンサルタントにとって、成果物を高めるために必須のプロセスです。*1
コンサルティングファームのオフィスを眺めると、至る所でモニターにPCを繋いで、複数人での資料の確認や上位者によるレビューが行われています。
その際、例えば上位者から「ここをこのように直しておいて」「こういう分析を追加しておいて」などのアドバイス/指示があるわけですが、その際に「後で修正しておきます」と言うのと、その場で黙ってサクッと修正してしまうの、差は歴然ですよね?
忙しい上位者相手であればあるこそもらえる時間は限られますので、1回のレビュー時間をいかに有効活用できるかが、作業効率や、さらには最終的なクライアントへの提供価値に響いてきます。
クライアントにドヤ顔することができる
これは半分冗談ですが、レビュー時同様にクライアントの前でモニターに投影しながら Excel や PowerPoint の加工することもあるので、その時に手際よく操作していると少しドヤ顔できます笑
というわけてまショートカットを駆使することの必要性は伝わったかと思いますので、具体的に PowerPoint 操作時にコンサルタントが日々活用しているショートカットを見ていきます!
一部超絶技巧的なものもあるのでお楽しみに・・・
なお、Excel のショートカット特集はこちらをご覧ください。 職種にもよりますが、ニーズはこちらの方が高いかもですね・・・
オブジェクトにも文字にも使える基本的なショートカット5選
まずは基本中の基本。これらは多くの方が使いこなしているかと思いますが、初耳という方はこっそりと覚えてください。
Ctrl + C |
選択した内容をコピー |
---|---|
Ctrl + V |
選択した内容を貼り付け |
Ctrl + Shift + C |
選択した内容の書式をコピー |
Ctrl + Shift + V |
選択した内容の書式を貼り付け |
Ctrl + Z |
ひとつ前の状態に戻る |
書式のコピー/貼り付けはもしかしたら初見という方もいるかもしれませんね。
色やフォント、余白幅など頑張って調整したオブジェクトの設定情報を、一瞬で他のオブジェクトに反映させることができるので、とても有用です。
文字入力で力を発揮するショートカット10選
次はオブジェクトに文字を入力する際に用いるショートカットです。
みなさん読みやすい文字を作成するために、文字を強調したり並びを工夫したり箇条書きにしたりするかと思いますがその際フル活用できるものばかりです。
Ctrl + B |
文字を太くする |
---|---|
Ctrl + U |
文字にアンダーラインを引く |
Alt + H + F1 + 矢印で選択 |
文字の色を選択する |
Ctrl + Shift + < / > |
文字サイズを大きくする/小さくする |
Ctrl + Shift + ; |
上付き文字にする |
Alt + H + AC / L2 / R1 |
文字の中央/左/右揃え |
Alt + H + AT + T / M / B |
文字の上/中央/下揃え |
Alt + H + U2 + 矢印で選択 |
箇条書きの選択 |
Alt + Shift + ↑ / ↓ |
箇条書きの上下入れ替え |
Tab / Shift + Tab |
箇条書きの階層を下げる/上げる |
文字サイズの変更はマイナーかもしれませんね。
最後の3つの箇条書きに関するショートカットは、覚えておくと生産性向上は確実です。
綺麗なスライドを作るために必須!オブジェクト用ショートカット10選
パワーポイントのスライドと言えば、複数のオブジェクトの組み合わせですよね。
本屋では外資コンサルのパワポ術のような書籍もよく見かけます。コンサルタントにとってパワーポイントの見栄えをよくすることは、それ自体は本質ではないのですが、ただし伝えたいことを伝えるためにどうしても必要なこと。
そのために、オブジェクトをきれいに揃えたり、微調整したりと涙ぐましい努力をいます。その時に活用するショートカットをご紹介します。
Ctrl + G |
オブジェクトのグループ化 |
---|---|
Ctrl + Shift + G |
オブジェクトのグループ化解除 |
Shift + ドラッグ |
ドラックした方向に真っすぐ移動 |
Ctrl + Shift + ドラッグ |
ドラッグした方向にコピーし移動 |
Shift + 矢印 |
矢印方向に大きく/小さく |
Alt + N + SH + 矢印で指定 |
新規オブジェクトの挿入 |
Alt + H + SF + 矢印で指定 |
オブジェクトの色を変更 |
Alt + H + SF + E |
オブジェクトの色のスポイト |
右クリック + KK/RR |
オブジェクトを最背面/最前面に移動 |
Alt + JD + AA + |
(複数オブジェクト選択後) |
最後のオブジェクト揃えはなかなかに超絶技巧ですが、かなり強力です。
なおLは左、Cは左右中央、Rは右揃え。Tは上、Mは上下中央、Bは下揃え。
Hは左右方向に均等に配置、Vは上下方向に均等に配置です!
もちろんマウスでも実現できますが、ショートカットを使うと瞬時にオブジェクトを揃えることができます。
ファイルそのものを操作するショートカット5選
最後にファイル自体に対するショートカットです。
Ctrl + F/H |
検索/置換 |
---|---|
F12 |
名前を付けて保存 |
F5 |
スライドショーを開始*2 |
Shift + F5 |
スライドショーの再開 |
Alt + V + D |
スライド一覧に変更 |
一番最後のスライド一覧に変換は、全体像を眺める際に用います。
具体的には、資料のレビューの時でしたり、お客さんと一通り資料を用いた討議を終わった後に気になる箇所にする飛べるようにするために用いたりします。
プロジェクトマネージャーに「タイルにして」と言われて慌てふためく新人はコンサルティング業界の春の風物詩の1つかもしれません。
Excel のショートカット、PowerPoint のショートカットとコンサルの仕事術を紹介してきましたので、、、次回は関数の使い方のテクニックや、資料作成時の考え方とかですかね。前者はただの知識系ですが、後者は根本的な話なので面白そう。
何かリクエストがあればぜひコメントください。
なお、「どうやって伝わりやすいスライドを作ればいいの?」とより本質を気になる方は、こちらもご覧ください。
ではでは。