点灯夫のように生きよう 〜 外資系コンサルタントの小さなつぶやき

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とある外資系コンサルティングファームで働いているアラサーのつぶやきです

ビジネススキル

瀧本哲史氏を偲ぶ書評:僕は君たちに武器を配りたい

昨日2019年8月16日に、スタートアップ企業を対象としたエンジェル投資家、作家、京都大学で「起業論」を教える准教授として知られる瀧本哲史氏の突然の訃報が流れました。lightingup.hatenablog.com 自分自身の話になりますが、実は自分は瀧本氏の教える京都…

書評:ニュータイプの時代 〜 「意味」の重要性の増す時代を生き抜くために

面白いブログ記事があった。GoogleやAppleなどの新興IT企業がそれほど戦略コンサルティングファームを利用しないのはどうしてか、という考察だ。 digitalbizpro.hatenablog.com 挙げている理由は3点。 戦略自体の重要性が低い 実行力(言い換えれば戦略では…

自分の強みを知る方法:ドラッカーのフィードバック分析とストレングスファインダー

これまで行なってきた系統のプロジェクトとまったく異なる性質のプロジェクトにチャレンジすることになり、最近これまで以上に忙しい日々を過ごしてる(そのためブログ更新頻度も著しく低下してしまった)。 だが幸いにも、キャッチアップというか、新しいこ…

恋愛や婚活にも使えるマーケティング手法「STP分析」

マーケティング用語にSTP分析という言葉がある。 マーケティングの大家であるフィリップ・コトラーの提唱した理論で、業種業界会社規模問わずに利用できる考え方で、ビジネスだけでなく私生活を戦略的に生き抜くためにも活用できる優れたフレームワークであ…

論語から読み解くリーダーシップに必要な要素:論語に学ぶその2

自身の学びの意味も合わせて、実践的な教えである論語をビジネスに活かす方法を取りまとめており、今回は第2弾としてリーダーシップのあり方を考えてみた。 なお前回の投稿はこちら。 lightingup.hatenablog.com 論語に「民は之を由らしむべし。之を知らしむ…

外資コンサル流タスク管理は「完了基準」を考える

次のプロジェクトの実行計画・スケジュール・タスク作成を今行っているのだが、それに関連して失敗しない計画作りの勘所をお伝えしようと思う。 プロジェクト管理ツール WBS コンサルティング業界や、またはSIerさんなどのプロジェクト単位で働く企業では、W…

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)の勘所と活用方法

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)というビジネスフレームワークをご存知だろうか。 ボストンコンサルティングが提唱しGEが活用したことで非常に有名になったフレームワークなので、名前を聞いたことがある、またはどういうものなのか知って…

素して行い自らを得る:論語に学ぶその1

論語が好きな身として、前々から論語をテーマにしたブログを書きたいと思っていた。 新一万円札の顔になる渋沢栄一を引き合いに出すまでもないかもしれないが、論語を愛読する人は政治の世界でも経済の世界でも多く、またリーダー研修でも題材として使われも…

セミナー/研修講師の心得とテクニック

職業柄人前で話をしたり会議のファシリテートをすることが多いのだが、それだけでなく、キャラも関係しているかもしれないが、私は社内外に対しセミナー/研修講師やワークショップ主催者として駆り出されて何かを伝えたり教えることがよくある。 経験値とし…

採用面接で面接官は何を見ているのか(3)過去・現在・未来の一貫性

夏休みが近づき、21年卒大学生/大学院生向けのサマーインターンのエントリーや選考も本格化してきたであろう。 私の所属するコンサルティングファームでは、コンサルタント・シニアコンサルタントが10〜15分程度の1次面接の面接官を担当し、私もこれまで何…

採用面接で面接官は何を見ているのか(2)定量情報に興味はない。結果ではなくプロセスを語れ

夏休みが近づき、21年卒大学生/大学院生向けのサマーインターンのエントリーや選考も本格化してきたであろう。 私の所属するコンサルティングファームでは、コンサルタント・シニアコンサルタントが10〜15分程度の1次面接の面接官を担当し、私もこれまで何…

相手が「聞きたい」と思っていることを話すための方法

一昨日に、採用面接を題材に「ビジネスのコミュニケーションにおいては、自分が話したいことではなくて、相手が知りたいことを話すのが大事」と書いたのだが、 lightingup.hatenablog.com そうしたところ「相手が知りたいことを話せる人は稀有な存在」という…

採用面接で面接官は何を見ているのか(1)コミュニケーション力とは?

多少のズレはあると思うが、21年卒大学生/大学院生向けのサマーインターンのエントリーや選考が始まったのではないだろうか。(ちなみに一番若い大学3年生は1998年生まれ!信じられない!) 私は新卒コンサルではないので各社の新卒採用フローをよく知らな…

ブログを開設してから少し賢くなったと思う:意図的戦略と創発的戦略

このブログは令和が始まった日に開設した。 ブログを書き始めてからちょうど2ヶ月経ったわけだが、1つ大きな変化が現れている。 最近、以前と比べて賢さレベルが上がっている気がする。 どういうことか、コンサルらしくインプットする力、思考する力、アウト…

スマートロック Qrio Lock を購入した理由:人は何かの課題を解決するために購入の意思決定をする

最初にオチを言ってしまおう。 昨日 Amazon で購入したスマートロックの Qrio Lock が届き、さっそく使っている。玄関の鍵がオートロックになった!凄い!クール! しかし私がスマートロックを購入した理由は少し変わっている。それは、夫婦円満のためだ。 …

抽象的な方針は超具体的な話まで落とし込まない限り、現実は何も変わらない

先日、抽象的思考と具体的な思考を行き来することで、思考を深めていく方法を書いた。 lightingup.hatenablog.com これは、自分の頭の中で思考を深める時だけでなく、人とディスカッションする時であっても有効だ。 経営コンサルタントという職業柄、クライ…

伝わる資料・スライド作成のためにコンサルタントが必ず行うこと

経緯コンサルタントの仕事とは、一義的にクライアントの経営上あるいは業務上の課題を解決することである。 しかし、課題解決というものは短期的には目に見えないものであることが多い(仮にシステム導入だとしても、システム導入=課題解決ではない)。その…

「幸福学」について経営コンサルタントとして真面目に考えてみた

幸せな従業員は、不幸せな従業員よりも、創造性が3倍高く、生産性が30%高い。欠勤率が低く、離職率が低く、組織を助け、外交的で、知的で、創造的で、情緒が安定し、健康的であり、長寿でもある。(心理学者ソニア・リュボミアスキー、ローラ・キング、エド…

最強である一方で最も軽視されているフレームワーク「5W1H」:当たり前のことを当たり前にやることは難しい

5W1Hは誰でも聞いたことがあるとがあるだろう。いつ(When)、誰が(Who)、何を(What)、どこで(Where)、どうして(Wht)、どうやって(How)の頭文字をとったものだ。 この基本的すぎるかもしれない、また今更かよと思われるかもしれない5W1Hだが、個人的には仕事を…

「顧客視点で語っている」と相手に思わせる小手先のテクニック(でも意外と本質論かも)

「顧客視点に立て」「クライアントの立場で考えろ」 よく聞く言葉ですね。営業やマーケターであれば提案時に口酸っぱく言われるでしょうし、コンサルタントもクライアントに納得して動いてもらわなければ現実は何も変わらないので、こちらからの視点だけでな…

部下の育成と仕事の成果を両立させる仕事依頼術

先日紹介した成長を加速させるために学びを「質と量の面積」で考えるの思考法がなかなか評判が良かったようなので、その考え方が書かれていた『BCGの特訓』という書籍からもう1つ、自分自身の仕事に役立った考え方・仕事術を紹介しようと思う。それは、「育…

新人・若手ビジネスパーソン必見!「成長」のためには学びの「面積」を広げよう

成長のためには「バッターボックスに立て!」「打席数×打率だ!」という意見をよく聞きますね。みなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか? 余談ですが、この手の例えは多くの場合野球ですよね。ここ数年では世の中の人気はサッカーが野球を逆…

外資系コンサルタントが愛用する PowerPoint ショートカット30選

コンサルティングファームの中の人や元コンサルの人と一緒に働いたことのある方はもしかしたらご存知かもしれませんが、コンサルタントは Excel や PowerPoint 操作時にほとんどマウスを使いません! 資料作成時にマウスを駆使している人がいたら軽蔑の眼差…

自己レビューの効果的な方法はいかに良質な Key Question を持てるかどうか

自己レビュー、またの名をセルフレビュー。 コンサルタントは作成する資料こそが自分たちの唯一の成果物になるので、厳しいチェックが行われます。そのためいきなり上位者に持っていくとボコボコにされますので、多くの人は自分自身でチェック、つまり自己レ…

具体と抽象を行き来することで思考を深めていく

こんにちは、コンサルティングファームで働く徳田です。 最近、ジュニアなスタッフと一緒に仕事をする時に「話が抽象的なところで止まってしまっていてもったいないな」と感じることが良くあります。 抽象的な思考と具体的な思考の両方のアプローチが必要 課…

靴下の左右が合わない問題とゼロベース思考

みなさんは毎朝、靴下の左右が合わずに無駄な時間を消費することってありませんか? 色は合っていても微妙にデザインが違うとか。 やっとペア揃ったと思ったら片方に穴が空いていたとか(でも靴を脱がなければ分からないからそのまま出社するとか)。 右は黒…

「解くべき問いは何か」こそが大事

コンサルタントの仕事などまさにそうなのですが、非定型業務において大事なことは「解くべき問いは何か」を明らかにすることだと思います。 途中合流したらカオスなプロジェクト・・・ ここ数日、諸事情で同じクライアントの横のチームのプロジェクトのお手…

ドラマ ゲームオブスローンズ 最終章作り直し署名運動に見る期待値コントロールの難しさ ※ネタバレなし

先日、会社の新人研修に呼ばれて先輩社員として喋らされる機会がありました。 新人に「プロモーションするには何が必要ですか?」と聞かれたので、「常に周囲の期待値を超え続けること」と回答しておきました。 これ、とても大事。 少しでも良いので相手に「…

フレームワークに利用されるな。フレームワークを利用しろ。

ビジネスフレームワーク。または単にフレームワーク。 コンサルティング業界に興味のある人でしたら絶対に聞いたことがあるでしょう。 そうでない方でも、本屋で見かけたり、または日常的に職場で耳にすることもあるかもしれません。 Wikiによると「経営戦略…

Slogan社コラム「ベンチャー転職1年目の教科書」に書かれている10項目を構造化してみた

ベンチャーに特化した人材ビジネスを展開している Slogan さんが投稿されたコラムの「ベンチャー転職1年目の教科書」。 career.goodfind.jp 前回その感想を書いたのですが、その中で宣言した通りコラムに書かれている10個の項目を構造化してみたところ、綺麗…