スマートロック Qrio Lock を購入した理由:人は何かの課題を解決するために購入の意思決定をする
最初にオチを言ってしまおう。
昨日 Amazon で購入したスマートロックの Qrio Lock が届き、さっそく使っている。玄関の鍵がオートロックになった!凄い!クール!
しかし私がスマートロックを購入した理由は少し変わっている。それは、夫婦円満のためだ。
スマートロックってご存知ですか?
さてみなさんそもそも「スマートロック」というものをご存知だろうか?
ガジェット好きの方はご存知かもしれないが、まだ一般的な言葉とはなっていないので、知らない方も多いだろう。
最近いろいろなものがどんどんスマートフォンに集約されているが、スマートロックはスマホを家の鍵にしてしまう、とてもクールなアイテムだ。専用の機器を玄関のサムターンに付けるだけで、なんとスマホを近づけるだけで(=家に帰ってくると自動的に)鍵が空き、扉が閉まると勝手に鍵も閉まる。そんな優れものだ。
ちなみに、私が購入した Qrio Lock の商品紹介動画はこちら。キラーメッセージは「鍵が自由になる生活」とのこと。
Qrio Lock(キュリオロック) | 最新スマートロック製品紹介動画
営業マンは顧客の課題解決を販売している
さて、私は今経営コンサルティングの仕事を行なっているが、コンサルティングファームで働き始める前は、ベンチャー企業で数年間法人営業を行っていた。
扱っていた主な商材は、自社で開発を行っていたクラウドのソフトウェアである。ユーザーインタフェースのように目に見えるものはあるが、実際のモノはない、所謂無形商材と言われるものを扱っていた。ちなみにコンサルティングサービスも目に見えない無形商材である。
これは一般論であるが、無形商材の方が有形商材よりも売るのが難しいと言われている。何故ならば、モノが目に見えないため、顧客が購入した後の利便性を事前にイメージしずらいからだ。法人だとなおさらで、モノがないため「効果」を説明しなければならない。
ちなみにだからこそコンサルタントは資料作りにこだわる。
しかし有形だろうと無形だろうと、顧客の購買意思決定の本質は変わらない。 買うものがなんであれ、、、家だろうが車だろうが、日用品だろうが、または株や保険のような金融商品とか、または映画のような「娯楽」、マッサージのような「サービス」、英会話スクールのような「教育」、なんであれ共通する本質がある。それは、人は自分の抱える課題を解決するために何かを購入するということだ。
例えば月に1万円も支払ってスポーツジムに通うのは太り過ぎという課題を解決したいからであるし、もう一歩踏み込むと、痩せることで「彼女」を作るためかもしれない。そういう文脈で考えると、もしかしたら月々1万円ジムに支払うよりも、マッチングアプリの Omiai に課金して「いいね」を購入する方が投資対効果が良いかもしれない(「いいね」とは異性に好意を伝える時に使うもので「いいね」をたくさん持っていると、それだけ多くの女性にアプローチできる)。となると、とある顧客層にとっては、「スポーツジム」と「マッチングアプリ」という一見関係性のない2つが競合関係になるケースもあるのだ。
こういった考えは面白いですね。いわゆるマーケター思考というものだ。
ちなみにマーケティング界には、マーケティングを学んだことがある人であれば必ず知っている有名な話がある。
電動ドリルを買う人は、「電動ドリル」が欲しいのではなく、「穴を開けたい」から電動ドリルを買うのである。
この本質を理解できれば、エスキモーに氷を売ることだってできるし、100円のコーラを1000円で売ることだってできる。
だからこそ、できる営業マンはヒアリングやニーズ喚起に力を入れるのである。
私がスマートロックを購入した理由
さて冒頭の話に戻ろう。私は夫婦円満のためにスマートロックを購入した。
正直意味不明だと思う。が、ちゃんと理由がある。
私はごくごく稀に、頻度としては1ヶ月に1回あるかないかなのだが、家に帰った時に鍵を閉め忘れることがある。
それに妻が気づくと、めちゃくちゃ怒られる&妻が不機嫌になってしまうのだ。「不審者がきたらどうするの?」と。
正直、マンション自体にオートロックもあるので、家に不審者がやってくる確率は相当低いのに・・・。数式で表せば以下の通りである。
(不審者が住んでいるマンションにやってくる確率)×(気づかれずに住人の後ろに付いていくなどしてオートロックを突破する確率)×(自分たちの部屋のドアノブに手をかける確率)×(たまたま鍵を閉め忘れる確率)
一番最後の確率は、仮に閉め忘れが月に1回で、妻が気づくまでに平均2時間かかるとすると、確率は (2時間)/(30日*8時間)=0.83%。
これだけでかなり低い確率なのに、それにさらに別の数値が掛け合わされるので、ほぼゼロと言っても差し支えのない数字である。
デールカーネギー先生だって、「道は開ける」の中でこういっている。
「記録を調べてみよう」。そして、こう自問するのだ。「平均値の法則によると、不安の種になっていることがらが実際に起こる確率はどのくらいだろうか?」
心配事の9割は起きないのだし、空が落ちてくるかもなんて考えるのは「杞憂」なんだよ。
・・・・・と考えるのだが、まあこんなことを理路整然と語っても逆効果なのは誰でもわかること。なので怒られる度に私は謝り続けるのである。。。
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と、ここまでお読みいただけたら、私が2万円もするスマートロックを購入した理由をお分かりいただけたのではないだろうか。
そう、別にクールな生活がしたかった訳ではない。表面的な理由は、鍵を閉め忘れてしまっても大丈夫なように家の鍵をオートロック化すること。抱えていた課題は、鍵の閉め忘れで妻の機嫌を損ねないようにすること。つまり夫婦円満のためなのである。
もし Qrio Lock の中の人や、その他のスマートロックメーカーの中の人がこの記事を見ていたとしたら、「夫婦円満のためにスマートロックを!」というキャッチコピーでマーケティング活動を行うえばさらなる販路拡大を見込めるのではないだろうか!!!・・・いや、ないか笑
ではでは。
p.s.
Qrio Lock 自体はとても便利なので興味のある方は購入検討をお勧めします!
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こんなガジェットが届き、
ドアノブのサイズに合ったパーツを選び、
台座の高さ調整して、
あとは扉にくっつけるだけ!接着は3Mの強力な両面テープを使う。
上から見るとこんな感じ。人と同じ要領で鍵の開け閉めをするのがよく分かる。
ご興味あれば、どうぞ。