「解くべき問いは何か」こそが大事
コンサルタントの仕事などまさにそうなのですが、非定型業務において大事なことは「解くべき問いは何か」を明らかにすることだと思います。
途中合流したらカオスなプロジェクト・・・
ここ数日、諸事情で同じクライアントの横のチームのプロジェクトのお手伝いをしていたのですが、タスク内容に関してモヤモヤする日々が続いていました。
それがようやく全体像が見えてきたので、昨日の深夜に腕組ながら整理しながら考えたらり理由が分かり、スッキリ。
原因は「解くべき問い」が異なっていたことでした。
そのプロジェクトではお客さんから個別具体的な問い(「〇〇の素案を作成して」)をオーダーされており、そのために必要と思われるタスクを行っていたのですが、どうもタスク間にストーリーがないというか、無駄に網羅的にやろうとしているのですが、一方で追加でやらなければならないことがどんどん出てきてもぐら叩き的になっている、というカオスな状態。
例えるならば、「横浜支店の売上拡大プラン考えて」と言われて市場分析や競合分析をしていた時に、途中で在庫の回転率も調べなきゃ、いやいや引き合い対応のリードタイムも調べなきゃ、と追加であれもしなきゃこれもしなきゃとなっててんやわんやしている感じです。
(そしてManagerから放置プレイされていてスタッフだけで進めていたという・・・)
お節介な口出しを
作業手伝いで入っていたのですが、そういう状況だったので見ていられず、自分で勝手にクライアントの背景からスタートし「どうしてそうなっているのか」の問いを丁寧に重ねて本当に解くべき課題を仮説ベースで特定。
先行してむやみやたらに行っていたタスクで集めていたデータと照らし合わせて仮説を検証すると、筋は悪くなさそう。
上の例え話で言うと、本当の課題は営業マンの離職者が続き人員が減っていることに伴う売り上げの減少で、検討すべきことは採用の見直しと離職率に歯止めをかける施策立案だった、という感じです。
ということで、今朝はメンバー集めてストーリーラインの認識合わせとタスクの再設計。
スケジュール的になんとかなりそうなので一安心。
論点を見失うと誰でも迷子になってしまう
「解くべき問いは何か」という、いわゆる論点思考はコンサルタントの基本ではあるのですが、ついつい気を抜くと中の人でも失敗してしまうのですね。
コンサルというと良く「仮説思考」というワードが取り上げられますが、個人的には「論点思考」の方がより価値のある考え方だと思います。
なぜならば、仮説思考は効率的に進めるための方法論なので、筋が悪くても最悪ゴールには行きつきます。対して「論点思考」は「何をするか」なので、いくらたってもゴールが分からず迷子になってしまいます。
基本的なスキルではありますが、非常に大事な大事なスキル。
興味のある方は、「論点思考」という書籍に丁寧に書いてありますので、是非読んでみてください。
姉妹本で「仮説思考」という書籍もあります。たぶん若手経営コンサルタントであれば10人中8人はこの本読んでいるのではないかな・・・。そのうち書評でも書きますか。
ではでは。