点灯夫のように生きよう 〜 外資系コンサルタントの小さなつぶやき

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とある外資系コンサルティングファームで働いているアラサーのつぶやきです

ドラマ ゲームオブスローンズ 最終章作り直し署名運動に見る期待値コントロールの難しさ ※ネタバレなし

先日、会社の新人研修に呼ばれて先輩社員として喋らされる機会がありました。

新人に「プロモーションするには何が必要ですか?」と聞かれたので、「に周囲の期待値を超え続けること」と回答しておきました。

 

これ、とても大事。

少しでも良いので相手に「おっ」と思ってもらえる仕事をすれば、こいつは出来るヤツだと評価され、もっと難しい仕事を与えてもらえる。成長チャンスをもらえる。仕事の報酬は仕事です。

 

ちょっと黒い話

と、ここまでは夢と希望でいっぱいの新人への話。

一方ここからは処世術。

 

相手の期待値を超えるための近道は、相手の期待値をコントロールすることです。

そのためには、例えばわざと納期を遅めに伝えるなど小狡い方法もありますね。
(有効な手立てですがこれはオススメしません。楽することは結局自分の成長に繋がらないので)

正攻法で言えば、

  • 正直にできないことは無理してコミットしすぎない
  • 冷静に状況を分析して現実的なゴールを引く
  • 仕事の難易度を相手と共有する
  • 苦手な仕事は引き受けないかあらかじめその仕事が自分にとってチャレンジであることを伝えておく
  • 自分を安売りしない

などでしょうか。

このように期待値のコントロールは社会人としての大事なスキルですね。

 

超大作ドラマ「ゲームオブスローンズ」の悲劇

ところでみなさんはゲームオブスローンズという海外ドラマをご存知ですか?

日本ドラマで言えばNHK大河ドラマのような長編ドラマなのですがスケールが桁違いで、シーズン1は2011年スタートし、制作費は1話あたり1,000万ドル超え、2019/4/14から始まった最終章シーズン8の第一話の視聴者数はアメリカだけで1,740万人というバケモノ級のヒット作です。

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www.star-ch.jp

 

かくいう私も大ファンで、最終章を楽しむために昨年末にテレビを4Kテレビに買い換えたほどです。昨日は世界同時公開が朝10時、再放送が22時でして、流石に朝は見れませんがちゃんと早めに帰って22時の初回再放送で視聴しました!

 

さてそのゲームオブスローンズ、昨日5/20に最終章最終話の第6話で大団円を迎えたのですがそこに至るまでは一波乱も二波乱もあり、特に先週の5/13に5話目は視聴者が予想し得ない展開でした。

その5話目があまりにも衝撃的すぎて、なんとアメリカでは「作り直し」を求めるキャンペーンサイトが立ち上がり、まさかの2日間で100万人を超える署名が集まってしまったのです。

署名は増え続け、5/21時点で130万を超えています。恐ろしや。

 

いろいろなWebニュースサイトでも取り上げられていますね。

www.gizmodo.jp

front-row.jp

www.itmedia.co.jp

 

件のキャンペーンサイトはこちら。まだ伸びてます。

www.change.org

 

人は勝手に期待するもの

でもどうしてこうなったのでしょうか。

思うに、大人気すぎて、またストーリーも壮大・登場人物も大勢いるため、視聴者の中で視聴者ごとの様々な「こうなってほしい」「こうなるはずだ」「こうであるべきだ」という様々なゲームオブスローンズ像が出来上がってしまったのでしょうか。

またテレビ側も商売ですので、とことんPRし面白さを煽ってきます。そのような状況で、(個人で勝手に)期待したストーリーと異なる展開になると、期待が高かった分だけ落胆も大きくなるなる、という構図です。

人気が故の悲劇ですね。

 

この一連の騒動は、こうして俯瞰して見るとなかなか示唆深い。

まず忘れてはならないことは、人は勝手に期待するものだということ。

そして期待すればするほどその期待した内容に固執してしまう。

 

そして本人が作り上げた像とズレがあると、大きく失望し、時には怒り出してしまうのです。

そう、ゲームオブスローンズのドラゴンのように。

 

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こればっかしはある程度仕方がないものでして、できることは、相手が過度に期待をしていないかどうか、相手が抱いている期待値を適切に理解し、ギャップがあると感じた場合は早めにその期待像を修正することですね。

 

また自分自身を翻って考えるに、相手に過度な期待をしていないか冷静に考えることも、自分自身の安定のために必要なことかと思います。

余談ですが、僕自身は最終話やその手前の問題の第5話含めて、とても楽しめました。

元来物事を素直に受け止める方でしてそれが功を奏したようですが、世の中そういう生き方の方が幸せな時もありますよね。

 

ではでは。