Slogan社コラム「ベンチャー転職1年目の教科書」に書かれている10項目を構造化してみた
ベンチャーに特化した人材ビジネスを展開している Slogan さんが投稿されたコラムの「ベンチャー転職1年目の教科書」。
前回その感想を書いたのですが、その中で宣言した通りコラムに書かれている10個の項目を構造化してみたところ、綺麗に整理できたので投稿してみます。
そして非常に勝手ながら、スローガンさんがまとめてくださったこの10項目をどのように活用していくのかの方法論を、自分なりの解釈のもと付け加えてみました。
ポイントは、もちろん知識として知ることは大事ではありますが、この10項目を日々の業務や生活と照らし合わせ、自分自身の課題解決・セルフマネージメントに利用できるということと、僕は理解しています。
※因みにやたらと構造化や2×2マトリックスで整理したがるのはコンサルタントの癖ですね笑
ベンチャー成功ためののピラミッド構造
さてコラムに書かれている10項目ですが、よくよく見ると、考え方や仕事術、努力の結果として得られるものなどが混在していますね。
確かにすべての項目が重要なのは同意ですが、人は10個も羅列されるとなかなか頭に入りません。
そこで10項目を以下の4つに分類してみました。
- マインドセット:ベースとなる考え方・個人の哲学
- 習慣:考え方がもたらす日々の行動
- 仕事術:実際の仕事でのアウトプット
- 結果:アウトプットとして得られる周囲からの評価
マインドセットが一番の土台となり、次に習慣、仕事術 ー ここまでは個人の話。そして最後に周囲からの評価、つまり自分ではコントロールできない結果、という形で再整理してみました。
そのように分類したところ、結果を頂点、マインドセットを土台とした綺麗な三角形となりました。これをスローガンさんには相談せずに誠に勝手ではありますが、ベンチャー成功のためのピラミッド、とでも呼びましょうか・・・
すべての基礎となるマインドセット
まずは土台から見ていきましょう。
2.素直さとコーチャビリティを武装する
3.当事者意識と金銭感覚
4.環境のせいにしない。ただ理性を失ってはいけない
(→転じて「自省」としています)
10.コミットメントする
素直さ、当事者意識、言い訳をせず自省で考える、そしてコミットメント。
これらは働く姿勢、マインドセットです。働いていく上でのベースとなる考えかたと言えますし、言い換えると人生哲学となります。
正直なところ、これらのうちどれが欠けても、ベンチャーのようなカオスな環境で戦っていくことは厳しいでしょう。逆に言えば、これらに自信のある人は、続く要素に不安があるとしても、しっかりとしたベースが備わっているので、成功できる可能性を大いに秘めていると考えます。
ベースが作り出す習慣
そのベースがあるからこそ実現できる、日々の習慣というものがあります。
7.学び続ける。内省と勉強を馬鹿にしない
8.モチベーションの奴隷から脱出する(→転じて「平常心」としています)
9.仕事の高度をあげる。第二次成長期を目指して
新しいことだらけでのベンチャーでは常に自己学習して自分自身をアップデートしないと、そして目線をあげて自ら難しい仕事にチャレンジしていかないと、どんどん陳腐化してしまいます。そしてそのような環境だからこそ、モチベーションをセルフマネージメントするのも仕事のうち。
大事な点は、これらの習慣を身に着けるためには、マインドセットという土台が備わっていなければならないということ。
素直な心がないと周囲からの学びも減りますし、コミットメントがないと自己学習は継続できません。当事者意識がないと自身のタスクをこなすだけになり、高い視座を持つことなどできません。といった感じです。
ベンチャーで求められる仕事術
では、日々の習慣をもとにどのような働き方をするべきなのか。
5.まずはGiveしよう。Can→Must→Willの順番で仕事をする
6.仕事の粒度になれる。課題→目標→施策→タスク
仕事術は、内向きの自身の進め方と、外向きのGiveの精神でまさに車の両輪ですね。
そして前項目同様に、適切な日々の行動が無ければ良質なアウトプットを作り出すことはできません。
視座を高くもって自らアンテナを張っている習慣がないと、誰に何を Give すればいいのかや、また課題を見つけたり、与えられた課題を意味のあるタスクに分解していくことは難しいでしょう。
マインドセット・習慣・仕事術の結果
ここまではすべて自分自身の話。自分自身でコントロールできる話。
対して、
1.信頼とは貯金だ。信頼残高を獲得する
信頼とは周囲からの評価。結果としてついてくるものです。
ピラミッドを下から順番に積み上げていくことではじめて勝ち取ることができるものだと思います。
「ベンチャー成功のためのピラミッド」を使いこなそう!
ここからが大事なところ!
自分で言うのもなんですが、このピラミッド構造はよくできていると考えています。
何故ならば、日々の自分自身での課題解決に利用できるからです。
どういうことかと言うと、例えば「Give がなかなかできないな」と感じたら、ピラミッドの下の階層をチェックすればいいのです。同様に、自己学習の習慣が身につかないようでしたら、原因は素直さ、当事者意識、自省、コミットメントのいずれかである可能性が高い。
そしてもう1つ使い方があり、それは自己評価の指針に利用できるということです。
例えば「自分はGiveができているのかな」「ベンチャーでの仕事の粒度についていけているかな」という悩みは、できる/できない論ではなく、どこまでやるかの深さや品質に関係するため、なかなか自分では評価しづらいと思います。
そういう時は、ピラミッドの1つ上の階層を見てみると、評価の指針を得ることができます。Giveと粒度で言えば、周囲からの信頼を十分に得られているかどうか。良い習慣が身についているかどうかを検証したければ、仕事術としてのGiveや粒度についていけているかどうかを考えればいいのです。
ということで、先のピラミッドに「原因分析」と「評価・検証」の矢印を加えてみました。これでピラミッド完成です。
こうして眺めてみると、スローガンさんの今回のコラムはベンチャーで働く人だけでなく、すべてのビジネスパーソンにとって必要なエッセンスが上手に散りばめられているなと感じます。
自分自身も折を見て振り返るようにしたいですね。
ちなみに自己の経験を絡めた前回の投稿は以下になりますので、よければご一読ください。
ではでは。